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世界の自然エネルギー開発が加速!~ バイデン氏当選で米国もパリ協定に再加盟の流れ

アメリカ大統領選挙でジョー・バイデン氏が当選を確実なものとしました。

バイデン氏は「パリ協定」への再加盟に言及しており、それを受けて日本の菅総理大臣も「2050年に温室ガス排出実質ゼロ」を宣言しました。

「パリ協定」では、昨年12月に行われたCOP25において(小泉進次郎 環境相出席)「化石賞」という不名誉な賞を受賞してしまいました。

※化石賞・・・COPや国連気候変動交渉会議の会期中、温暖化対策に対する姿勢が積極的でない国に対して授与される賞。

パリ協定とは

地球温暖化に対する世界的枠組みは、1997年に定められた「京都議定書」から始まりました。

その後、2015年にパリで開かれた温室効果ガス削減に関する国際的取り決めを話し合う「国連気候変動枠組条約締約国会議(通称COP)」において「パリ協定」が合意されています。

パリ協定には、炭素ガスの主要排出国を含む多くの国が参加し、2017年には締結国だけで、世界の温室効果ガス排出量の約86%、159か国が参加するまでになりました。

パリ協定の目的は

・世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする

・ そのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる

この目的のために参加各国が「温室効果ガス」の排出を一定期間内に削減していくという具体的アクションプランを掲げています。

その中で我が国が掲げているアクションプランは2030年までに温室効果ガスの排出量を2013年比で26%削減するというものです。

米国の脱退

ところが、アメリカでドナルト・トランプ氏が大統領に就任すると、2017年6月トランプ大統領はその経済重視の政策から「パリ協定」からの脱退を表明しました。

米国がパリ協定から脱退すると、政治的・経済的結びつきが強い日本もパリ協定から脱退はしないまでも「脱・炭素ガス」の削減に対して消極的な姿勢を取るようになります。

しかし、トランプ大統領が今回のアメリカ大統領選挙で敗れたため、任期が終了する2021年1月にジョー・バイデン大統領が誕生することになります。

その結果、米国の「パリ協定」再加入が現実的になります。

温室効果ガス対策に向けた世界の動き

「パリ協定」発効後、世界では温室効果ガス対策に向けた具体的目標達成への動きが強まりました。

世界の電源構成(2019)

世界全体の発電手法別の電力供給割合はグラフのようになっており、そのうち「自然エネルギー」よるものは約26%です。

注:その他とは、揚水発電、化石燃料からの発電を含みます。グラフにおけるデータは総発電電力量に基づきます。
出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

また全世界の電力供給における「自然エネルギー」の内訳は「水力」によるものが最も多く、続いて「風力」、「太陽光」、「バイオ・地熱」となっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

中国

世界の「温室効果ガス」排出量の実に約23.2%という最大シェアを占めていた中国も「パリ協定」に参加しています。

中国では「石炭」による発電が全体の約65%を占めており、この部分の削減が求められています。

一方で27%を「自然エネルギー」による発電に切り替えており、なかでも水力による発電が増えています。

また中国における「太陽光パネル」の技術開発の発展は目覚ましいものがあり、各国に輸出するまでに成長しています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

米国

米国の「温室効果ガス排出シェア」は約13.6%と中国についで大きくなっています。

米国の発電は「天然ガス」「石油」「原子力」に頼るところが大きく、「自然エネルギー」による電力供給はトランプ政権下で足踏み状態となっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

フランス

フランスでは「石油」による電力供給が約69%と圧倒的なシェアを占めています。

「自然エネルギー」による発電は約22%でその過半が「水力」によるものとなっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

イギリス

イギリスの主な電力供給源は「天然ガス」によるもので、全体の約41%を占めています。

一方で「自然エネルギー」による電力供給は約38%となっていて、そのうち約19%が風力によるものです。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

ドイツ

ドイツでは「石炭」「天然ガス」「原子力」によってバランス良く電力供給が行われている一方で、「自然エネルギー」による電力供給シェアが約42%と比較的高い水準になっています。

「自然エネルギー」による電力供給では、「風力」を利用した発電が約半数を占めています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

イタリア

イタリアでは電力供給の約44%を天然ガスに頼っていますが、「自然エネルギー」による電力供給が約41%の水準まで増加しています。

イタリアの「自然エネルギー」による電力供給は「水力」発電が最も多くなっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020をもとに筆者作成。

アイルランド

アイルランドでは全電力供給量の約54%を「天然ガス」に頼っていますが、「自然エネルギー」による電力供給も全体の約40%を占めています。

「自然エネルギー」のほとんどが「風力」発電によるものとなっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

ポルトガル

ポルトガルの電力供給量のうち約55%が「自然エネルギー」によるものとなっていおり、続いて「天然ガス」による供給が約33%となっています。

「自然エネルギー」による発電は「風力」によるものが過半を占め、続いて「水力」による供給が多くなっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

デンマーク

デンマークは全電力供給量の実に約79%を「自然エネルギー」による供給が占める「脱炭素先進国」です。

「自然エネルギー」による発電の多くを「風力」に頼っており、これな地勢的要因によるものです。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

スウェーデン

スウェーデンでは全電力供給のうち約59%を「自然エネルギー」に切り替えており、続いて「原子力」による供給が約39%となっているのが特徴的です。

「自然エネルギー」による電力供給では「水力」によるものが圧倒的に多くなっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

カナダ

カナダでは全電力供給量の実に約66%が「自然エネルギー」による供給となっています。

「自然エネルギー」による電力供給では、豊富は水資源を利用した「水力」発電がほとんどを占めています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

チリ

南米チリでは全電力供給の約33%が「石炭」によるものとなっている一方で、約42%を「自然エネルギー」による供給としています。

「自然エネルギー」による電力供給では、その過半が「水力」によるものとなっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

インド

インドは、その電力供給の70%以上を「石炭」による供給に頼っており、全世界の「温室効果ガス」の約5.1%を排出しています。

「自然エネルギー」による電力供給は、全体の約21%の水準に留まっています。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

日本

我が国の電力供給は「石油」「石炭」に全体の約2/3を頼っています。

「原子力」によるものは約6%に留まっており、これは「東日本大震災」による原発事故に起因するところが少なくありません。

日本の「自然エネルギー」による電力供給シェアは約20%に留まっており、先進国の中ではかなり低い水準に停滞しています。

これは、パリ協定から脱退した「トランプ政権下」で「温室効果ガス対策」に消極的であったことが一つの原因だと考えられます。

出典:BP, Statistical Review of World Energy 2020 をもとに筆者作成。

日本は他国に先駆けて「太陽光パネル」の開発・実用化がされた「太陽光発電先進国」でしたが実用面では後から開発を進めた中国に水をあけられた形となってしまっています。

今後は「太陽光」をはじめ豊富な「水力」、火山活動による「地熱」、風力などバランスのとれた「自然エネルギー」による電力供給を推進して、「温室効果ガス」の排出量を削減していく必要があります。

また日本の技術水準の高さは「地球温暖化防止」において世界の人々から多大なる期待を集めています。

まずは「菅総理大臣」のもと2030年までに「温室効果ガス」26%削減の目標を必ず達成することが求められています。

参考:自然エネルギー財団 統計(2020)


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