「いつかは自分の家を持ちたい」と思っている人は少なくないと思います。
しかしそんなマイホーム購入にも危険な落とし穴がたくさんあります。
夢のマイホーム購入で失敗しないために。この記事は読んでおいてくださいね。
マイホームはご自身とご家族が住むためのものですので、損得よりも家族が住みやすいかどうかに重点を置くべきものです。
しかしながら、できればあまり値下がりするような不動産は買いたくないですよね。
大きく値下がりすれば売却時や買い換えの時に苦労することになります。
売却しても借入金を返せないとなると自己資金で借入を精算しなければいけなくなってしまいます。
目次
1.家は値下がりするのが当たり前
マイホームの価格は本来値下がりするのが当たり前です。
それは建物の価値が古くなればなるほど値下がりするからです。
マンションでも一戸建住宅でも建物の価値は時間が経過するに従って下落していきます。
ただし鉄筋コンクリートの建物の方が木造などに比べて耐用年数が長いため値下がりの割合は違ってきます。
2.新築の家を買うと損をする?
建物の値下がり割合が一番大きいのはいつだと思いますか?
自動車なども同様なのですが、新築から中古になる瞬間が最も大きく値下がりします。
誰も使ったことが無いまっさらな状態と誰かが一度住んだ家では価格にそれなりの差が出てきます。
しかし、都心のマンションなどの場合、新築で買った値段より高く売れたという事もあります。
それはその場所の価値(土地の値段)が上がったということから起こる現象です。
3.不動産の価値を決める要素とは
不動産の価値は「土地の価格」と「建物の価格」の2つの要素から構成されます。
土地の価格は、いわゆるその地域の「土地相場」と「個別要件」によって決まります。
今回は自己使用の住宅についてのお話ですので賃料などの収益を得られることは忘れましょう。
「土地相場」は変動しますが、一般的な住宅地の変動率はさほど大きくはありません。
土地相場の変動は「需要」と「供給」のバランスに左右されます。
例えば東京の豊洲などのように大規模開発によって商業施設などが整備され、多くの人がそこに住みたいと考えて需要が喚起されれば土地の価格は上昇します。
豊洲の地価が上がると思えば、また多くの人が値上がりを期待して豊洲に注目することになり値上がりに拍車をかけることになります。
反対に年々過疎化が進んでいるような場所では需要が減少していき、人口が減ることによって商業施設なども衰退して行くことで需要減少の負のスパイラルにはまっていってしまうことになり地価下落に拍車をかけます。
また株価のように経済の大きな波の中で変動します。
土地を比較的安いタイミングで購入したいと考えるのであれば株価が1つの指標になります。
「値下がりをしない」あるいは「値下がり幅が少ない」土地を買うには、「人気の出そうな場所」または「人気のある場所」で、株価などを参考にして「比較的相場が安い時」に買うのが良いでしょう。
4.新築と中古どっちが得?
先程、建物の価値は新築から中古に変わるタイミングが最も下がるというお話をしました。
少しでもわかりやすいようにマンションと一戸建住宅とに分けてお話しします。
①一戸建住宅
一戸建住宅の場合、その構造は木造、軽量鉄骨などが多くなります。
最近の建物は以前に比べると性能が良くなっていますが、消費的観点で見ると20年ほどで価値が無くなると考えられます。
約20年かけて段々と価値が落ちて行くわけですから10年経てばその価値は半分になると考えて下さい。
例えば新築で2000万円の価値があったものであれば10年で1000万円になるわけです。
しかしながらただ単に値下がりをして損をするわけではありません。
その建物の賃貸相場が仮に15万円だとすれば年間180万円の家賃を払わずに済みます。
固定資産税や住宅ローンの金利を考慮しても持ち家のほうが経済的だと言えます。
例えば新築で2000万円の価値がある建物と築後10年が経過した1000万円の価値の建物を購入して20年住んだ場合。
20年後の価値はどちらも0円となります。新築では2000万円の値下がり、築後10年の建物では1000万円の値下がりとなります。
ちなみに私はハウスメーカーの建てた築後8年の家を購入し、リフォームに300万円程かけました。
既に11年住んでいますが未だに至って快適に住んでいます。
特に大きな不具合もありません。
ただし、新築には新築の良さがあります。
建物の需要な部分に10年間の性能保証が付くというものです。
10年保証をつけるということはどういうことか?
まともな工務店なら10年ももたないような建物に10年保証はつけません。
10年程度で大きな問題が出るようでは欠陥住宅です。
私が大手メーカーの中古建物を選んだ理由はまさにそこなのです。
どういう事かと言うと、まともな建物は10年程度で大きく痛むことはありません。
大手でしたらアフターサービスもしっかりとしているので初期不良も既に対応済みでしょう。
木造であっても、手抜き無く建てられた建物であれば20年や30年住んでも大きな問題は無いと思います。
一戸建の場合は下のグラフのような価格推移をすると考えて良いかと思います。
筆者作成:戸建ての価格推移イメージ
②マンション
分譲マンションはその特性上、土地と建物が一体不可分となっています。
したがって価値を考える場合に土地がいくら、建物がいくらと言うような考え方はしません。
土地の価値と言うより利便性などを考慮した「場所」の価値になります。
ただし当然の事ながら建物が古くなれば価値は下がっていきます。
木造の建物のように短期間で価値が下がることはありませんし、問題なく住めるものであれば建物の価値が0になることもありません。
建物の価値が0に近づくのは建築してから50年以上かかると考えられます。
2000万円の価値の建物が40~50年かけて10分の1になると考えればわかりやすいと思います。
ところが一般的な立地であればマンションのほうが新築と中古の価格差が大きくなることがあります。
それは新築から中古に変わる瞬間の値下がりが一戸建より大きいためと考えられます。
以前私が購入したマンションは新築で購入したものですが購入時4200万円でしたが、10年住んで売却した価格は3300万円でした。
この場合の値下がりは900万円。
恐らく築後10年の中古マンションを3300万円で購入し200万円のリフォーム代をかけて住んだ場合は2900万円程で売れたと思われるので、その場合の損は600万円となり、中古を購入したほうが損は少なくなったと思います。
地域差はありますが、マンションの場合、下のグラフのような価格推移をすると考えて下さい。
※筆者作成:マンションの価格推移イメージ
マンションが面白いのは稀に中古で売却する価格が新築購入時を上回ることがあるというところです。
これは都市中心部部などで主に起こる現象で、駅前再開発など「場所」の価値が上がったり、インバウンドで外国人が購入することで需要が増えることによって起こる現象です。
残念ながら一般的な郊外の住宅地ではほぼ起こらないと考えた方が良いでしょう。
4.結論
結論として言えるのは、人気のある場所で相場の比較的安い時に程度の良い中古住宅を購入した場合が損を最小限に抑えられるということが言えます。
でも新築のほうが良いと考えても決して間違えではありません。家族が幸せに暮らせるのが一番ですから。

今回はここまで
最期までお読みいただきありがとうございました。
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