不動産投資をするときに、投資スタンスがあいまいだと、投資しても思うような結果を出せず戸惑うばかり。
この記事を読んで是非とも正しい不動産投資をしてください。
私のクライアントの1人に、障害がある子供のために不動産投資を初め、今ではサラリーマンをやめて不動産投資だけで家族を養い、将来子供が困らないような資産形成をしている投資家がいます。
彼は今では、3棟のアパートと2棟の賃貸マンションを所有しており、年間3000万円程の利益を上げています。
利益を出せていない他の個人投資家と彼との差は何なのでしょうか?ここでは不動産投資の最も基本的な事について書きます。
1.身の丈にあった不動産投資額を決める
スルガ銀行の事件で給与額を水増しして多額の融資をしていたような案件がありました。
年収500万円のサラリーマンに3億円もの融資をしてしまう。「賃料で返済出来るから大丈夫。」とでも言われていたのだと思います。
しかしながら空室がでたり、賃料が下がってしまうとたちまち破綻してしまうのです。
本来は安定投資と言われる不動産投資ですが、このような投資が投資と言えるでしょうか?
例えば1000万円の自己資金を元に不動産投資を考えるとします。
皆さんならいくらの物件を買いますか?
私ならば2000万円の借入をして3000万円程度の物件を探します。
物件価格に占める借入割合のことをLTV(loan to value)と言いますが、多くても7割程度にしておくのが正解だと思います。
この程度にしておけば、多少の家賃変動に耐えられますし、多少値下がりしても売却可能だからです。
2.どんな立地の不動産を選ぶか?
冒頭にあげたクライアントは日本国内の様々な場所で物件を保有しています。
理由は、自分の投資目線に見合った物件がそこにあったからというものです。
例えば3000万円で表面利回り10%の物件を探す場合。
東京にそれに見合う物があるでしょうか?
まずないでしょう。あったとしても凄く郊外の物件であったり、何か問題がある物件です。
では大阪では?名古屋では?
一般的に大都市であればある程物件価格が割高になり利回りは下がります。
高い利回りを求めるならば東京は対象から外れます。
しかも物件が高いので投資額が大きく無いと勝負できない場所なのです。
3.どんな種類の不動産を選ぶか?
投資物件にも色々な種類があります。
分譲マンションの一室からアパートや賃貸マンション、貸戸建、店舗、ビルなど…。
一般的に住宅系は賃料が安定していると言われ、オフィスや店舗はブレが大きいとされています。
初心者は住宅にしておくのが良いでしょう。
オフィスや店舗は空室リスクが高く、賃料も上下動があるため、マーケットを見る目が無いと大きな失敗をする可能性があるためです。
ちなみに構造が柔らかい(鉄筋よりも鉄骨が柔らかい、鉄骨よりも木造が柔らかい)ほど利回りは高くなります。
それは建物の耐用年数が短いからです。
また、耐用年数や築後経過年数は融資の期間にも影響してきます。
4.物件探しの注意点
いまは色々な不動産投資サイトがあるので見てみましょう。
Yahooや楽待などで色々な情報を見ることができます。
積極的に探したい方は投資物件に強い不動産業者に物件探しを依頼するのも良いと思います。
不動産投資サイトにたくさん物件を載せている業者が投資に強い業者です。
めぼしい物件があったら実際に現地へ行ってみます。
ちゃんと管理されているか、メンテナンスはされているか、怪しいテナントはいないか、
交通の便や周辺の施設、町としての発展度などをノートに書き込んでいきましょう。
予めチェックポイントを表にしてから見てみると良いでしょう。
周辺の競合物件なども見てみましょう。
周辺の物件の空き状況もしっかりチェックします。
近くに不動産屋があれば貼り出してある賃貸物件の家賃なども書き込みます。
帰ったら、改めて家賃相場などをネットで調べます。
その町がどんな町なのかもググってみます。
自分なりに発展しそうな町なのか、過疎化していかないかなどの判断をします。
鵜呑みにしてはいけませんが不動産屋さんにもしっかり聞いておきます。
物件が遠隔地であれば管理してくれる業者があるかどうかも調べる必要があります。
遠隔地の物件を自分で管理するのは大変なことですから。
結構面倒ですよね笑。
そう不動産投資とは面倒なものなのです。
信用できる不動産業者や担当者がいれば、代わりに色々調べてくれるので、複数回の取引になった時は担当者を決めてしまうのも1つの方法です。
ネットで調べた物件についても自分の担当者に仲介を頼むことができます。
その場合は揉め事を避けるために物件の問合せ自体をその担当者経由にしてもらう必要があります。
5.融資先をあたる
初めての場合はネットで金融機関の融資条件などを調べてから条件の良さそうな銀行に相談をします。
自分が普段取引している銀行にも相談してみると良いと思います。
自身の年収情報や物件の情報が必要になるので持参して下さい。
今は金利が低いので、借入期間はなるべく長めの期間にして下さい。
銀行が前向きに取り組んでくれるかどうかを早めに見極めます。
良い物件は足が早いので、のんびりしていると売れてしまいます。
6.購入申込をする
銀行が前向きに取り組んでくれそうなら、物件の購入申込をします。
安く買えればそれだけ投資効率が上がるので可能な範囲で価格交渉もしてみます。
実際の売買契約は融資の内諾が取れてからが良いでしょう。
その間に物件について諸々の資料を取寄せます。
賃貸状況が書いてあるレントロールという表はしっかりチェックして下さい。
前から入っているテナントより最近入っているテナントの家賃が低ければ、次に空いた時は低い賃料になる可能性が高いと思って下さい。
修繕履歴も可能な範囲で聞いておくべきです。
頻繁に雨漏りの工事をしているようだと心配ですし、ある程度築後年数が経過しているのに何もしていないのも危ないです。
テナントの内容や管理会社の管理状況、管理会社を引継ぐのか解約できるのかも確認します。
その後、しっかりと物件についての重要事項説明を受けてから売買契約へと進んで下さい。
重要事項説明書は早めにドラフトをもらって、質問事項をまとめて事前に聞いておくことをお勧めします。
7.不動産管理会社について
自分で管理できる時間やノウハウがあるひとは別として、賃貸の管理や物件の管理(清掃や日時的なメンテナンス)について管理会社に頼むことになります。
依頼する項目によって費用が変わってきます。
日常的な清掃やメンテナンスだけを頼むやり方から、家賃の入出金をまで依頼する方法、あるいは一括で借り上げてもらう方法まであるので自分にあった方法を選びます。
費用は家賃の3%から15%と幅広いので管理の内容と自分でできる事柄をよく考えて選んで下さい。
仕事の忙しい人はなるべく負担の少ない方法を選ぶ事をお勧めします。
8.不動産投資スタンスを決めておく
最後になりましたが、自分の投資スタンス、物件ごとの投資スタンスをしっかり決めておきましょう。
利回りについてはネットキャッシュで考えて下さい。
ネットキャッシュとは管理コストや修繕メンテナンスコスト、金利、固定資産税などを差し引いて手元に残るお金の事です。
その利回りを例えば7%と決めたらブレてはいけません。
そして一番大事なのが出口戦略です。
プロは出口戦略を決めてから物件を買います。
買ってから5年を経過した年明けから長期所有となって利益に対して課税される税率が下がります。
このタイミングを目安にマーケットの状況を見ながら物件の入れ替えを考えます。
よほど値下がりをしていなければ家賃収入が蓄積されているはずですし、銀行との信頼関係もできているのでもっと大きい物件を狙えます。
場合によってまだまだ働いてくれそうな好立地の物件であれば、2棟目を追加することを考えても良いでしょう。
いかがでしょうか?不動産投資をしてみたいと思いましたか?
今回はここまで
最期までお読み頂きありがとうございました。
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