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駐車場用地の税務 ★ 土地を駐車場として貸す時の注意点

「未利用の土地を有効活用したい。でもアパートなどを建築する資金がない。銀行からお金を借りるのは気が進まない・・・。」

「建物を建てないで更地にしておけば売却して換金しやすいため、将来、相続が起こった時に売却して納税資金にあてることを目的に更地のまま保有する。」

というかたも少なくないと思います。

 

しかし、更地のまま所有していても固定資産税などの維持費がかかるため、とりあえず駐車場にしている方も多いのではないでしょうか?

 

そんな時に、「土地を一括でコインパーキング業者に賃貸する」という方法は、投資も最低限で済みますし、管理の手間もかからないお手軽な活用方法と言えます。

 

そこで、今回は空き地を駐車場として活用する場合の税務上の扱いについてお話します。

 

駐車場としての利用パターン

駐車場としての利用とひとくちで言っても、これにはいくつかのパターンがあります。

①自分で駐車場を営む方法

②土地を駐車場運営会社に貸して、運営業者が駐車場として営む「更地貸し」の方法。

③土地オーナーが土地に、フェンスやアスファルト舗装等を施したうえで駐車場運営会社に貸し、運営会社が必要に応じて駐車場設備を設置して駐車場を営む「構築物付きの土地貸し」。

の3つが考えられます。

 

最近では、コインパーキング用地として②の更地貸しまたは③の構築物付きの土地貸しをしている場合が多いようです。

土地オーナーが個人の場合、いずれの賃貸収入も不動産所得となりますが、消費税や個人事業税では異なる取扱いとなる場合があるので注意が必要です。

では、どのような相違があるのでしょうか?



消費税について

「更地貸し」の場合

施設としてほとんど手を加えられていない土地の使用は、「土地の貸付け」に分類されます。

土地の貸付けは、消費税法上の非課税売上げとして取り扱われるので、賃貸収入に対する消費税を納める必要はありません。

 

「構築物付きの土地貸し」の場合

こちらは、駐車場設備の貸付けとなるため、消費税法上の課税売上げとして取り扱われます。

そのため、その他の消費税の課税売上げと合算して年間1,000万円を超える場合には、消費税の納税義務者となるので賃貸収入部分に対する消費税を納める必要があります。

 

個人事業税について

駐車場の経営が「駐車場業」に該当する場合には個人事業税を納める必要があります。

「駐車場業」に該当するかどうかについては②更地貸し③構築物付き土地貸しの場合のいずれにおいても次のように取り扱われます。

駐車可能台数が10台未満の場合

駐車場業に該当しないため、駐車場用土地の賃貸に係る所得について個人事業税を納める必要はありません。

駐車可能台数が10台以上の場合

駐車場業に該当するため、駐車場用土地の賃貸に係る所得の金額と、他の事業所得および不動産所得と合計して年間290万円を超える部分の所得に対して、税率5%の個人事業税を納める必要があります。

以上のとおり、一般的には、駐車スペースが10台以上(ただし建物内の駐車場は1台以上)あると個人事業税の駐車場業とされています。

しかしながら、②の更地貸しの場合は、単なる土地の貸付けなので、駐車場業といえるかどうかという問題について疑義がありました。

この件について東京地裁は、以下の理由で駐車場業には該当しないとして、個人事業税の課税を取り消す判決を出しています。

・管理運営は業者の責任で行われており、貸主は駐車場に関して経営リスクを負っていない。

・駐車場の稼働状況にかかわらず貸主は毎月定額の賃料収入を得ている。

(令和3年3月10日 東京地裁判決)

 

この判決によって、個人事業税の駐車場業についての取り扱いが変更されるか否かは明らかではありませんが、今後の動向に注意する必要があります。

 

相続税の取り扱いについて

被相続人が保有する相続財産について、相続税評価額の合計額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合、相続税の申告義務が発生します。

②の更地貸しおよび③の構築物付の土地貸しのいずれにおいても、駐車場用地が構築物(運営会社が設置した場合を含む)の敷地となっていれば、貸付事業用宅地等として「小規模宅地等の特例(最大200㎡までのい部分について50%の評価減)」の対象となります。

この特例の適用にあたっては、駐車場用地を相続した相続人が相続税の申告期限(相続開始から10カ月以内)までに被相続人の賃貸事業を引き継ぎ、なおかつ申告期限までその土地を保有している必要があります。

相続税の小規模宅地等の特例では、②の更地貸しも③の構築物付の土地貸しの場合も適用対象になる点に相違はありません。

なお、駐車場用地が更地(アスファルトや駐車場設備などの設置が無い)の場合には、小規模宅地等の特例を受けることができません。

 

まとめ

遊休地を活用する場合に、一般的には建物を建築して賃貸した方が、土地貸しよりも多くの収入を得ることができると思います。

その反面、多大な初期投資費用がかかることや、消費税の対象になることを考えると、土地だけを貸した方が負担が少ないというメリットがあります。

これから土地の活用を考えるという人は賃貸収入だけでなく、初期コストやランニングコスト、そして税金の問題も考慮に入れて検討する必要があるのです。

 

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