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中国の不動産事情2021-2022 ★ 中国恒大集団の破綻危機、日本への影響は?

巨額債務で経営危機に陥った中国不動産大手、中国恒大(こうだい)集団が、債務不履行(デフォルト)回避へ保有資産の切り売りを急いでいると報道されています。

創業者の豪邸を抵当に入れたほか、美術品やプライベートジェット機の売却も伝えられています。

2021年6月末時点で1兆9665億元(約35兆円)という負債総額からすると焼け石に水と指摘され、デフォルトはすんでのところで免れているが綱渡りの資金繰りが続いています。

 

以下産経新聞からの引用です。

ロイター通信は16日、創業者の許家印(きょかいん)氏の指示で同社が美術品などの売却を進めているという関係筋の情報を報じた。

許氏は、美術品や書道作品、観賞用のコイに熱中しており、これまでに数千万元を支払っているという。

香港メディアの「香港01」は10日、許氏が香港の豪邸を日本の金融サービス大手「オリックス」の抵当に入れたと報道。

香港の高級住宅地である山頂(ピーク)にある物件で、市場価値は8億香港ドル(約117億円)になるという。

米ブルームバーグ通信は10月下旬、中国当局が債務削減のために個人資産を使うよう許氏に求めたと伝えた。

ブリンケン米国務長官が10月上旬、恒大問題の悪影響が世界経済全体に波及しないよう「責任ある行動」を中国政府に求めたこともあり、中国当局は許氏や恒大への圧力を強めているとみられる。

また、米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、恒大は自社所有のプライベートジェット機2機の売却を10月に終え、5千万ドル(約57億円)余りを調達。

許氏ら同社幹部が国内外を移動するのに使っていたものとみられる。

恒大は事業売却も進めているものの、順調ではないもようだ。

10月には傘下の不動産管理会社「恒大物業集団」の株式売却交渉を打ち切ったと発表。

売却額は約200億香港ドルを想定していた。

今月11日には、未払いとなっていた米ドル建て社債の利払いを行ったと伝えられた。

米メディアによると、利払いの額は1億4800万ドルで、デフォルトの危機を再び瀬戸際で回避した形だ。

ただ、年末にかけて別の社債の利払いが予定されており、来年には多額の資金を必要とする元本償還も待ち構えている。

本業の不動産市場も、中国政府による不動産バブルの抑制策で冷え込みが伝えられており、恒大の経営は予断を許さない状況が続く。

引用元:産経新聞オンライン




このような状況のなかで、中国の不動産マーケットや投資家の動きはどうなっているのでしょうか?

 

恒大集団のマンションは半値で叩き売り

恒大集団の投資商品を購入した週百人の投資家が恒大本社ビルに詰めかけ「カネを返せ」のシュプレヒコールが響き渡りました。

そして、恒大のマンションを建築した建設会社は、工事代金のかわりに恒大から受け取ったマンションを半値で叩き売っているとされています。

なお、恒大の負債総額は日本円にして33兆円

そして、中国最大銀行である中国工商銀行の不動産業者向け不良債権比率は昨年の1.41%から今年4.29%にまで増加しています。

 

ところで、中国恒大集団の企業規模はどれほどのものなのか?

日本の不動産最大手企業である「三井不動産」と比べてみましょう。

中国恒大集団 三井不動産
売上高 8.6兆円(2020.12) 2.0兆円(2021.3)
仕入債務 14.1兆円 0.1兆円
棚卸資産 23.9兆円 1.9兆円
有利子負債 12.2兆円 3.6兆円

中国恒大集団がいつ破綻するのか世界中がハラハラしながら見守っています。

ちなみに、異業種ではありますが、

1997年 山一證券破綻の負債総額は4兆円

2008年 リーマンブラザースの負債総額は60兆円

でした。

リーマンショック当時、経済財政担当大臣は「ハチが刺した程度」として「高みの見物」を決め込んでいましたが、決してハチが刺した程度では済まなかったのは皆さんもご存じのとおりです。

日本では1990年「不動産融資総量規制」に起因して不動産バブルが崩壊。

中国は2021年1月に総量規制を開始。

中国は日本の不動産バブル崩壊を反面教師としてしっかり学習済みのはずですが、果たしてどうなるのか?

 

中国でREITが全9銘柄で取引開始

汚水処理場・高速道路など、中国の国内インフラと、工業団地・物流倉庫等を対象とした中国版REIT6銘柄が2021年6月、取引開始となりました。

目的は、REITを通じて開発のための資金を民間から吸い上げるためです。

オフィスや賃貸住宅は、それらの価格高騰を防止するため、今回は対象外とされています。

なお、日本の収益不動産の市場規模は約100兆円とされていて、そのうち東証REIT保有不動産は約23兆円で、割合としては20%程度となっています。

ちなみに、アメリカやオーストラリアでは同様の割合が30~40%、EUでは日本と同等の20%程度です。

中国の収益不動産の市場規模や約400兆円といわれており、10%でも40兆円。

中国のインフラ投資額は過去20年で1600兆円。

今後、中国のREIT総額はどこまで成長していくのか見ものです。

参考:週刊エコノミスト2021.9.28

 

中国一般投資家の資金約5000兆円が世界に羽ばたく

中国本土(広州市など)の投資家が、香港の金融商品である「理財通」に投資できるようになります。

この金融商品「理財通」の規模はおよそ3000億元(日本円にすると約5兆円)で、一人あたりの投資額は100万元(約1700万円)が限度です。

これだけとってみれば、さほど大きな投資額ではありませんが、中国の民間外貨交換額の1割が投資に回れば中国全土で約260兆円となります。

また、中国一般家庭が2025年までに投資に回せる資産は約5000兆円といわれていて、それが世界経済にばらまかれることになると相当大きなインパクトになりそうです。

参考:選択2021.9

 

500m以上の超高層ビル建築を通達で禁止に

中国では今年になって、高さ250m以上の超高層ビルを制限し、500m以上のビルについては新規建設を通達で禁止しました。

なお、現在中国で最も高い「上海タワー」の高さは632mです。

 

ちなみに、日本では「あべのハルカス」が300m、2027年完成予定の「東京駅前トートタワー」が390mとなっています。

 

この影響で、「蘇州中南センター」の計画は通達禁止前でしたが、729mから499mに縮小されました。

将来の老朽化への懸念や人口減でのオフィス空室率の上昇を見据えての当局の規制なのかもしれません。




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