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プロも騙される!? 地面師詐欺の謎に迫る!その手口とは?

みなさん地面師という詐欺の手口をご存じでしょうか?
自分の土地が知らないうちに売られてしまう、恐ろしい詐欺です。
プロも騙されてしまうその巧妙な手口とは?

 

 

 

大手住宅メーカー「積水ハウス」が地面師被害にあい巨額の金銭を騙し取られた事件はまだ記憶に新しいところだと思います。

 

その数年前にはビジネスホテルチェーンの「アパホテル」も地面師に10数億円を騙し取られています。

実は、この他にもまだ多くの地面詐欺被害が後をたたないのです。

地面師とはいったいなんなのか?

地面師は一体どのような手口で多額の金を騙し取ることができるのか?

その謎に迫ってみます。

 

1.地面師のターゲット

地面師がターゲットにする不動産とはどんなものなのでしょうか?

ある事件で狙われたのはこのような土地でした。

 

■所有者である高齢男性が無くなり妻と子供は別の場所で暮らしているため、その土地・建物には誰も住んでいない。

■都内の高額な土地でデベロッパーなどの事業地として適している。

■名義は夫から相続した高齢な妻の単独所有である。

 

彼らが狙うのは「高齢者が単独で所有している」「誰も住んでおらず放置されているような」「デベロッパーなど買いやすい」物件なのです。


では、なぜそのような物件を狙うのでしょうか?それは地面師の手口に大きく関連しています。

 

2.地面師の手口

①候補地を物色する

まずは候補になる物件を住宅地図や現地を視察して空き地や空き家など、放置されているような物件をリストアップします。


そして法務局などで所有者を調べて、なり代わりが用意そうな物件に狙いを定めていきます。


所有者が一人で、尚且つ遠方に住んでいるような物件が狙いやすくなります。

②書類を整える

本人になりすますために身分証明書を偽造します。


恐らく本人の住居までいって、居住の事実や年恰好などを確認し、年齢などが近しい人間を金で雇います。


そのうえで実物と見分けがつかないような運転免許証などを精巧に偽造します。


身分証明書を偽造して出来ることは何でしょう。


それだけで転居手続きができるのです。


転居手続きをしてしまえば印鑑登録も新しい住所で出来てしまいます。


これでなり代わり完了です。

もちろん住所は本当のものではありません。


中には印鑑証明書まで偽造するケースもあります。


偽造された印鑑証明書は、非常に精巧なものでコピーすると行政の隠し文字まで出るような精度のものを偽造してしまうのです。

現行の不動産登記制度では「権利証」は廃止になり、個々の不動産は登記識別情報という番号でコンピュータ管理がされています。


登記識別情報は一枚の用紙に識別番号が書かれシールで封がされています。


これを紛失した場合は司法書士が本人確認をして紛失の事実を添えて手続きができます。


したがって本人である書類確認ができれば、問題なく登記手続きができてしまうのです。

③売却活動

その後、本人になりすまして不動産仲介業者やデベロッパーに売却の意向を伝え現金化に向けた動きに入ります。


この時に現地での打合せも入りますが、五反田の件では事前に鍵を変えるような準備もしています。


契約や最終の代金精算などは、常に複数のスタッフで行われます。


本人になりすましたスタッフは臨時雇いのアルバイトのようなものなので、フォローするためのスタッフが、親戚や弁護士などとして同席します。

④代金精算・所有権移転

銀行などで代金の精算を行います。

本人名義の口座ももちろん作っています。

ほとんど使われた事が無い口座なので通帳を見ることができれば少し怪しいとわかるかも知れません。

この時に所有権移転の手続きもするのですが、偽造であっても印鑑証明書などの書類が完全に揃っているので、司法書士や法務局も偽物とは見抜けません。

問題なく所有権移転の手続きが進んでいきます。

 

 

 

3.事件発覚・顛末

代金を支払ったあと本来の所有者が気付く事になります。

売った覚えがないのに譲渡税の支払いの通知が来たり、固定資産税の納税通知が来なくなることで発覚します。

あるケースでは、本来の所有者Aが空き家をB社に売ることを決めて売買の契約をし手付金を受取っていました。

最終的な代金精算・所有権移転の準備段階で登記を確認した際に所有権がC社に変わっていることに気付きました。

慌てて警察に通報し操作が進み犯人も特定されました。

C社はなりすました所有者に代金を支払った被害者でした。

その後、本来の所有者であるAにすぐに所有権が返って来るかというと、それ程簡単ではありません。

C社は善意の第三者で代金も支払っていますから所有権を主張します。

そうなると訴訟になりますので法廷で争うことになります。

また、このケースではB社もAに対して損害賠償請求をしています。

これらの訴訟の結果、本人に所有者が戻るにはかなりの時間と費用、労力がかかってしまうのです。

私は、この時の弁護士から犯人が偽造した免許証と印鑑証明書のコピーを見せてもらったのですが非常に精巧なもので、司法書士や法務局が騙されても仕方がないと思うようなものでした。

 

4.防止策

地面師詐欺事件で未然に終わったケースがあります。

それは神奈川県の事件で、やはり本人になりすました所有者が建売業者に土地を売ろうとしたものです。

そのケースでは、少し怪しいと思った業者が、本人の住所を尋ねたところ、そこに住んでいない事が発覚したものでした。

身分証明書など書類はほぼ完璧に偽造されているので、そこから見破るとこは不可能かと思います。

また本来の所有者側で詐欺の対象にされていることに事前に気付くことも難しいと思います。

防止策としては神奈川県の事件にあるような事が参考になるでしょう。

地面師詐欺にあわないための防止策としては以下のような事が考えられます。

 

■本人確認は書類だけで済ませず、住居地を確認する。

■固定電話を聞き住所と電話局番が合っているか確認する。

■近隣に様子を聞いてみる

 

また所有者側からの防止策は

■住んでいない不動産について、たまに見に行って鍵交換など変わったことが無いか確認する。

■不動産を放置せず、賃貸したり、コインパーキングなどとして活用する。

 

などとなります。

積水ハウスの事件はカミンスカス容疑者がフィリピンで拘束されましたが、末端で動いている犯人は「トカゲの尻尾」のような存在で金で雇われているだけです。

書類偽造などの手口から考えると、かなり組織的な犯行だと思われます。

今後も同様の手口で犯行が行われることが予想されます。

親から相続した誰も住んでいないような不動産を持っている方。

知らない間に登記名義人が変わっていないか確認してみて下さい。

今回はここまで

 

最期までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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