ご当地ラーメンは数々ありますが、横浜と言えば「横浜家系ラーメン」が有名です。
家系ラーメンが有名になったのは、のれん分けで多くのお店ができ、全国に展開されたことが理由の一つとして挙げられます。
しかしながら、伝統的な神奈川のご当地麺と言えば「サンマ―麺」なのです。
こちらのほうは、ほぼ神奈川でしか食べられないために家系ほど有名ではありません。
しかし、神奈川で古くから愛されるサンマーメンの味は、時折無性に食べたくなる地元グルメなのです。
今回、「サンマーメン」発祥のお店の一つと言われる「玉泉亭(ぎょくせんてい)」の横浜ポルタ店に行ってきました。
横浜ポルタは、JR横浜駅東口にある地下のショッピング街です。
「玉泉亭」の本店は、横浜市中区の伊勢崎長者町なのですが、今回は支店のほうにお邪魔しました。
このお店はTV番組でも取り上げられる人気店なのです。
玉泉亭とは
玉泉亭の本店は、伊勢佐木町5丁目で、大通りからすこし入ったところにあります。
創業は、大正7年で、初代店主は、井田小三郎。
初代は近くの曙町に「三国料理」と銘打って開店しました。。
その後、2代目・井田辰雄のあとを継ぎ、昭和54年3月から現・井田武雄が継いでいいます。
当時ではかなり珍しい経営方法だったらしく「元祖横浜ラーメン」「横浜名物」と宣伝されたこともあるといいます。
店は戦後、曙町から現在地に移り、中国料埋の店として経営してきました。
また昭和38年には横浜駅西口のダイヤモンド地下街に、そして昭和56年にはやはり横浜駅東口のポルタ商店街に各支店を開設しています。
サンマーメンとは
そもそもサンマーメンとはどんなものなのか?
ご存じない方のために少しふれておきましょう。
サンマー麺は戦前当時、調理人達のまかない料理で、とろみを付けた肉そばが原形になったと言われています。
神奈川県横浜市中区の中華料理店から戦後(昭和22~23年頃)発祥したと云われおよそ60余年の歴史があります。
醤油味がベースのスープに具は肉・もやし・白菜、その季節に有る具にあんをかけた簡単なものでした。
しかし当時ではラーメンよりボリュームがあり美味しく、あんがかかっているので寒い季節は温まって元気が出てくることから徐々に商品化されお店にも並ぶようになってきたのです。
サンマーメンは漢字で「生馬麺」と書きます。
「生=サン 馬=マー」は広東語の読み方で、調理法もやや甘めの広東料理に属しています。
生馬麺の意味は。生(サン)は「新鮮でしゃきしゃきした」と言う意味。 馬(マー)は「上に載せる」と言う意味があります。
つまり新鮮な野菜や肉をサッと 炒めてしゃきしゃき感の有る具を麺の上に載せることから名付けられたと伝われているのです。
玉泉亭 横浜ポルタ店
それでは店舗の紹介から。
横浜ポルタは、横浜駅東口にある地下商店街で、様々な店舗が軒を連ね、かなり賑やかです。
その一角にあるのが、玉泉亭 横浜ポルタ店です。
こちらもかなりの人気店で、昼は開店の11:00直後から入店待ちになります。
その日は11:20頃に伺ったのですが、すでに6人ほど入店待ちの列ができていました。
サンマー麺発祥のお店の一つとして有名ですが、もちろんサンマー麺以外のメニューもあります。
お昼時はランチメニューがあって麺プラスαがセットになっています。
ここのチャーハンはパラパラでなかなか美味しいのですが、個人的な理由で炭水化物ダブルを控えて「サンマーメンと餃子のセット」を注文しました。
このお店は、料金先払いで、入店時に注文をして会計を済ませるシステムです。
なので、入店前に注文を決めておかないとマゴマゴしてしまいます。
店内はさほど広くはなく、4人掛けのテーブルが6席、2人掛けが1席、の計26席となっています。
この日は1人だったので、15分程待って2人掛けのテーブルに案内されました。
入店前に注文をしてあるので、席について5分程でお目当ての品が運ばれてきました。
実食
こちらが神奈川伝統のご当地麺である「サンマー麺」
醤油ベースの麺に野菜メインの餡がかかっています。
具材は白菜、にんじん、もやし、にら、そして豚肉。
餡自体は濃い味付けではなく薄い塩味になっています。
野菜はしんなりとすることがなくシャキシャキに仕上がっていて歯ごたえが楽しい餡です。
スープは鶏ガラで出汁をとった醤油味で、ほんのりと甘みがあって優しい味。
塩味も強すぎることなくまろやかなスープなので、いつまでも飲んでいられます。
そして麺なのですが、ソーメンと見まがうほどの極細麺です。
細いのですが、ゆで加減が絶妙で、ちゃんとコシが残っています。
スープが優しい味なので、この極細麺がとても良く合います。
ゆで時間短縮という意味合いもあるのかも知れませんが、麺とスープそして餡の相性がとても良いバランスの取れた一品に仕上がっています。
野菜のシャキシャキ感、極細麺のコシとのど越しが楽しく、あっという間に平らげてしまいます。
先にも書きましたが、麺と餡を食べてしまった後も、スープが旨い。
いつまでもずっと飲んでいられるスープなのですが、塩味が強くなくサッパリとしているので、あまり罪悪感がありません。
そしてこちらがセットの餃子3個。
少し小ぶりな餃子ですが、餡が柔らかく仕上がっていて、焼き目がパリパリ、なかなか美味しい餃子でした。
ちなみにランチでは、過半数の人が「サンマーメンとチャーハン」のセットを注文していたので、炭水化物摂取量が気にならない方は、こちらもオススメです。
玉泉亭のサンマー麺は、鉄板の味。
横浜の人間としてはホッとする味で、定期的に食べたくなります。
本店、横浜ポルタ店の他、横浜駅西口のダイヤモンド地下街のお店もありますので、横浜にお越しの際には神奈川県ご当地麺である「サンマー麺」を是非お試し下さい。
【玉泉亭 概要】
・本店
住所:神奈川県横浜市中区伊勢佐木町5-127【地図】
電話:045-251-5630
営業時間:11:30~21:30
定休日:火曜日(ただし祝日は営業致します)
・横浜ポルタ店
住所:横浜市西区高島2-6-1 横浜ポルタ B1階
電話:045-453-6600
営業時間:11:00~23:00
定休日:無休(たたし、横浜ポルタに準じる)
・横浜ダイヤモンド店
住所:横浜市西区南幸1-4 横浜駅西口地下街ザ・ダイヤモンド
電話:045-316-3315
営業時間:11:00~21:00
定休日:無休(ただしザ・ダイヤモンドに準じる)
参考:横浜のれん会公式サイト
【関連記事】
YABINのインドカレーが旨い ~ 東急田園都市線周辺に展開するインド料理店
蕎麦なのに名古屋、名古屋なのに横浜 ★ そば処 名古屋 権田坂店が旨い
横浜中華街で迷ったらここ ~ 一楽は何を食べても外れない美味しい店
Pass Time(横浜)のハンバーガーは最高!~ ビジュアルも凄いダブルチーズバーガー
煮干しらーめん + 握りずし のコラボ ~ すごい煮干ラーメン 野毛 すし 釣りきん
横浜 野毛の旨い店「うみとはたけ」~ 「まぐろの卵の煮つけ」が食べられる三崎系居酒屋
横浜・弘明寺かんのん通り商店街 ~ 下町情緒あふれる数少ない活気がある商店街
横浜・天王町「焼肉 大石」で絶品 黒毛和牛を食らう ~ この店、肉の質がヤバすぎる
六厘舎系のチェーン「舎鈴」に初訪 ~ 値段は手ごろだし十分旨いつけ麺はおすすめ
らーめん「ドラごんち(横浜・上大岡)」~ 激ウマ!ドラたんたんめんを食らう
中華街で安く火鍋を食べられるお店 ~ 成簽尚萬(せいせんしょうまん)横浜中華街店
横浜・野毛の街中華「三陽」~ 毛沢東もビックリの名物ラーメン店がすごい
ラーメン藤山屋(横浜)は最高に使える ~ ラーメン激戦区の環状2号沿いで異彩を放つ人気店
横浜で旨い焼き鳥を食べるなら「一鳥」~ 地鶏や 一鳥 関内店はコスパも利便性も◎
美味い麻婆豆腐麺を食べたら病みつき!~ 旨い「麻婆豆腐麺」が食べられる2店舗を紹介
ぎんざ磯むら・横浜関内店 ~ ランチ、ディナーともに人気の創作串揚げ専門店
横浜漁酒場 まるう商店 ~ 横浜の人気居酒屋で「どっさり盛」を堪能!
台湾屋台料理 大龍 ~ 横浜駅で美味しいサンマーメンと焼き餃子
らーめん 鶏喰(TRICK)☆ 鶏だし系の間違いなく美味しいラーメン