2013年12月に新しいアメリカンバイクのスタイルとしてボバーという様式を提案
一躍人気を集めた「YAMAHA BOLT」
早いもので鮮烈なデビューから7年の歳月が流れました。
本当によくできた「愛すべきバイク」だと思います。
今回はYAMAHA BOLTのユーザーとして1年半乗ってきた感想などをレポートさせていただきます。
今回レポートさせて頂く車両は
「YAMAHA BOLT Rスペック ABS(2015年)」
私がこの車両を入手したのは2019年3月。
走行距離18,000キロの車体を中古で購入しました。
スペックとマイナーチェンジ
BOLTの大きな仕様変更は2017年5月に一度行われました。
それ以前のものとマイナーチェンジ後のスペックは以下のとおり。
仕様変更前(2013年12月~2017年4月)
主要スペック
エンジン・トランスミッション
仕様変更後(2017年5月~ )
主要スペック
エンジン・トランスミッション
大きな変更点は2つ
・燃料タンク容量を12Lから1L増え13Lに変更。
・最高出力が52PSから2PS増え54PSに向上。
BOLTというバイクはボバーというスタイルから、シンプル&スリムであることを求められています。
そのため、燃料タンクの小ささに不満を覚えるユーザーもいたのではないかと思いますが、
スタイリングを崩さない中で1Lの容量を増やしたのはYAMAHAのエンジニアがかなり努力した結果だと思います。
最高出力に関しては2PSの違いなので、ほとんど変わらないと思って良いでしょう。
その他、タンクの形状等に若干の変更がありました。
新車価格
2020年現行モデルの新車価格は以下の通りです。
【メーカー希望小売価格】
YAMAHA BOLT ABS
979,000円(消費税含む)
YAMAHA BOLT Rスペック ABS
1,025,200円(消費税含む)
・メーカー希望小売価格は消費税率10%に基づく価格です。
・メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には保険料、税金(消費税除く)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。
カスタム内容
個人的なバイクと用途としては「日常使い」「ツーリング」の2点です。
スタイリングも大切ですが、それよりも「使い勝手」を優先させています。
購入時に装備されていたものも含めたカスタム内容は以下の通りです。
■マフラー MAC-MRD M.DRAG スリップオンサイレンサー
■ハンドル HURRICANE BOLT専用
■エンジンガード Y’Sギア Q5KYSK079E07
■ETC車載器他 Y’Sギア(MITSUBA製分離型)
※マウント、ETCブラケット含む
■ヘッドライトリング Y’Sギア ブラック
■サイドバッグサポート PLOT PSD347L
■サイドバッグ DEGNER NB-1F-BK
■バックレスト DAYTONA 90995
※フラットキャリア 90989
■ウインドシールド 汎用品
■USBポート×2
■前後ドライブレコーダ
・私にはハンドルが少し遠く感じたので、ハリケーンのハンドルに変えました。
少しの違いですがポジションはかなり楽になり疲れにくくなりました。
・M.DRAGのスリップオンサイレンサーは車検対応。騒がしくない程度に良い音になっていると思います。
・ツーリングで高速道路を長くライディングすることが多い私にとってウインドシールドは必需品です。
純正のものがあまり好きでは無かったので汎用品を取付けています。
・エンジンガードは付けたほうがカッコイイのでつけています。
・サイドバッグは便利ですね。BOLTにタンクバッグは似合わないと思っているので、雨具などを常に入れておけます。
・キャリアは無い方がスタイリング的には良いと思いますが、タンデムツーリングやロングツーリングの時に必要なので付けています。
・ロングツーリングにETCは必須。Y’Sギア純正の分離型を付けています。
・前後ドラレコは中華製、13,000円程で購入し取付けました。思いのほか画像も綺麗で、
大容量のマイクロSDカードを入れれば、アクションカメラ代わりとしても使えると思います。
YAMAHA BOLT 前後ドラレコ実装レポート~バイクにもドラレコが必要!
・よくフロントフォークにゴム製のフォークブーツつけている方がいますが、意外とつけるのが大変そうなので、タイヤ交換のときに検討しようと思っています。
スタイリング
他のアメリカンバイクには無いスリム&シンプルなボバースタイルはとても美しく、都会的なセンスを良さを感じます。
よくハーレーのスポーツスターに似ているといわれますが、私はハーレーには全く興味が無いので気になりません。
ロー&ロングではありますが、他のアメリカンバイクに比べるとホイールベースは1,570mmと、さほどでもありません。
。
他のアメリカンバイクにメッキ塗装部分が多いのに対してBOLTにはほとんどメッキ塗装部分がありません(テールランプ周りくらい)ので、
メッキ塗装の手入れに苦労することもなく、ブラック塗装がとても精悍なイメージを与えています。
前後フェンダーなども含めプラスチック部品があまり使われておらず、
チープな感じがしないのも良いところだと思います。
Rスペックのリアブーキにはゴールドのリザイバーオイルタンクが標準装備されていて、
性能面はともかくとして、スタイリングの良いアクセントになっています。
【BOLT開発コンセプト】
デザインコンセプトは「Ultimate Purely Bobber」。“Raw Metal” “Simple” “Sporty”の3つをキーワードに設定し、ボバースタイルの走りを追求、無駄を極限まで取り除いた。またシンプルを徹底して追求、走りのための装備を必要最低限に絞り込んだ車体とし、手触り感や輝き感、重量感、エンジンの塊感の強調につながるデザインを実現した。
引用元:YAMAHA公式カタログ
ライディングポジション
BOLTのスタイリングは、跨るラーダーを一体としてデザインされていると言います。
690mmのシートは足つき性も抜群。
フットレストの位置はフォワードでは無く、ごく自然な位置にあるため、立ち乗りもできます。
タンクが細く絞られていて、エアクリーナが張り出しているためニーグリップはできませんが、
ネイキッドバイクに比較的近い感覚で乗ることができるのではないでしょうか。
アップライトなドライビングポジションにはなりますが、ハンドルが遠いため私の場合は少しだけ前傾になる感じです。
そのほうがライディングはしやすいと思います。
あくまで私の場合ですが、この姿勢だと腰などが痛くなることもありません。
シートは少し硬めですが、幅が広くお尻がすっぽり収まる感じなので長距離のライディングでもお尻が辛いということもあまりありません。
強いて言えば、フォワードステップでは無く常に膝を折っているので足が疲れる(アメリカン以外のバイクなら当たり前か?)。
腕をあげているので腕が疲れる(逆にスポーツタイプは手首に体重がかかるので手首がつらいことも)。
いずれにしても、かなり快適だと言えるでしょう。
走行性能
イグニッションキーを回すと、「ドルルー」という音とともにエンジンが目を覚まします。
60度の角度を与えられたV型二気筒エンジンは、リジットマウント(フレームに直接積まれている)なので、BOLTの車体全体が心地よいパルスに包まれます。
60度の角度を与えられているためBOLTのドコドコといった鼓動は一定の単調なものではなく、複数のパルスが組み合わされた趣深いものになっています。
クラッチをゆっくり開けてやると、アクセルを開けなくても前に進んでいきます。
太いトルクを与えられたエンジンはほとんどエンストすることを知りません。
ゆっくり流して走れば、心地よい鼓動感とともに風を感じながら気持ちよく走ることができます。
早めにシフトアップしてトルクの粘りを確かめるように走るのも楽しいでしょう。
体重移動だけで素直に曲がっていくのでワインディングロードもかなり快適に楽しむことができます。
このあたりはYAMAHAのハンドリング性能の良さを感じます。
でも、このバイクはそれだけでは終わらないのです。
馬力がさほど無いために「速くは無い」と思われがちですが、
ひとたびスロットルを開けると驚くほどの加速性能を見せてくれます。
音も「ドコドコ・・・」から「ドリュリュリュ・・」に変わります。
赤信号からのスタートで他の車をリードして走るのもお手の物。
このタイプにしてはスリムな車体は、すり抜けも簡単にこなします。
高速巡行でハンドルの振動が気になるという声を聞きますが、気になるのは慣れないうちだけでした。
走行に支障があるようなものではなく、追い越しや追い抜きでアッいうまに抜き去ることも問題ありません。
私の感覚では時速150キロ超える位まではストレス無く加速してくれます。
(安全運転を心がけましょう。)
タイトなコーナーは、このタイプの車体にしては短いと言っても、やはりロングなので得意ではありません。(ネイキッドなどと比べてという意味。アメリカンに比べたら曲がります。)
それとステップが低い位置にあるためステップを擦りやすくなっています。
それでもリーンインを上手く使って乗りこなせば、下手な250CCのSSと対等以上に走ることも可能です(上手いSSには適いませんw)。
YouTubeに動画をUPしていますのでご興味があればご覧ください。
燃費性能など
気になる燃費ですが、
ツーリングなどで回転をあまり上げずに走ればリッター25キロ位走ると思います。
街中で、回転をあげてストップ&ゴーを繰り返すと15キロ位になってしまいます。
また私のBOLTの燃料タンクは12L(現行は13L)なので、正直もう少しタンクが大きければ・・・と思うことがあります。
無駄を省いたバイクなので燃料計はありませんが、エンプティマークはあるので問題ないでしょう。慣れればどれ位走るかは大体わかりますし。
満タンから200キロ前後が給油のタイミングだと考えています(高速道路ではもっと走りますが)。
その他
その他、気になることなどを書いておきます。
積載性
何もない状態ではほとんどありません。
シート下もあまりスペースがありません。
サイドバッグなど後付けの対応が必要です。
熱さ
BOLTは空冷です。
夏場の市街地ではエンジンの熱がライダーに伝わり暑いです。
右足の太ももあたりは、かなり熱くなるため対策が必要かと思います。
ちなみに私はDEGNER製の皮のレッグガード(右太もものみ)を付けています。
これを付けていれば太ももも厚くありません。
タンデムシート
BOLTのタンデムシートは固めなので、パッセンジャーはお尻が痛くなります。
タンデムされる方は、ゲルザブなどの対応が必要だと思います。
ちなみに私は市販+DIYで対応していますので、ご興味があれば記事をご覧ください。
「バイクカスタム」BOLTのタンデムシートが固くて座り心地が悪いと言うので「ゲルクッションを作ってみた」
タコメーター
回転計はついていません。
というか、キャブ車ならまだしも、FIのこの手のバイクにタコメーターは必要ですか?
取り回し
この手の大型バイクにしては250㎏程度なので、さほど取り回しが悪いと感じたことは無いのですが、大型なので中型より重いのはあたりまえですね。
駐車する場所の傾斜には気を付けておいたほうが良いとは思います。
面白いのはBOLTは立ちごけをしません。
足つきが良いからではなく実際に倒れないのです。
山道でUターンしようと思ったときに一度立ちごけしそうになったことが有るのですが、ステップの下のところが支えになって斜めで止まってくれます。
まあ勢いよくコケれば倒れるかも知れませんがw
ABS
前後輪ともにシングルディスクブレーキですが、問題なく効いてくれます。
ABSを作動させたのは一回だけですが、ググググっという感じで効いてくれました。
安全装備なので付いていると安心できます。
BOLTの評点
とてもカッコよくて、よく走る良いバイクだと思います。
「街中」でも「ツーリング」でもストレス無く楽しめます。
星の数にまとめると以下の通りです。
※☆は0.5点
以上、YAMAHA BOLTのインプレッションとユーザーレポートでした。
私はこの度YAMAHA MT09SPに乗り換えましたが、
BOLTが嫌になったわけでは無く、いろんなタイプのバイクに乗ってみたいという気持ちからでした。
増車できるものなら手放したくはなかったのです。
なので、BOLTを検討している方
お勧めできる楽しいバイクなので是非乗ってみてください。
今回はここまで
最後までお読みいただきありがとうございました。
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