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バーベキュー用鉄板の塗装が剥がれる ☆ 決して不良品ではなく当たり前のことです

バーベキュー用の鉄板を購入しようと思い、商品を物色しているときに念のためユーザーレビューを確認すると

「1回使っただけで塗装が剥がれた」

「塗装がボロボロになった。不良品をつかまされた」

などといいう書き込みがいくつか見られました。

 

はたして本当に塗装が剥がれるとはどういうことなのか?

塗装が剥がれたら不良品なのか?

そもそも、鉄板になぜ塗装がしてあるのか?

と疑問に思われる方もいるかと思いますので、今回はそのことについてお話ししましょう。

 

鉄板のメリット

一般的にバーベキューでよく使われるなかで鉄板と対照的に扱われるのが、鋳鉄で出来たダッチオーブンやスキレットだと思います。

そのほかアルミ製のものもあります。

そのなかで私が一般的な鉄板を選んだのはいくつかの理由からです。

①価格が安い。(買い替えが安易にできる)

②壊れない。割れない。(まれに鋳鉄は割れる。BBQぐらいでは大丈夫だと思う。)

③バリバリ使って、ゴシゴシ洗剤で洗える。(鋳鉄は基本洗わない。洗剤など以ての外。)

④熱伝導率が比較的高い、アルミに比べて冷めにくい。

 

一方でデメリットとして

①重い(鋳鉄も重い)

②錆びやすい(鋳鉄も錆びる)

③歪む(条件に寄りますが熱を加えると歪やすくなります。特に薄い鉄板はBBQなどで使っていると歪みます。多少歪んでも使用に問題ありませんし、安いものなら買い替えれば良いですね。)

ことが挙げられます。

 

最近では厚みのある鉄板が流行っていますが、重いのがデメリットです。

バイクに搭載することから「軽い」ことを求めた私は、厚さ1.2ミリというどこにでも売っているようなものを選びました。

 

シーズニング

鋳鉄のものは使う前に「シーズニング」という作業が必要です。

鋳鉄に比べれば簡単ですが、一般的な鉄板にも簡単なシーズニングの作業が必要です。

 

一般的な鉄板のシーズニングについて簡単に説明しましょう。

コンロで空焼きする

空焼きを行うと火がよくあたる箇所から変色し、煙が出てきます。

鉄板全体をムラなく熱し、調理器具(フライ返し、スクレオパーなど)で表面の塗装をこそぎ落します。

鉄板全体が地金の露出した状態になり、煙がでなくなるまで行います。

※この作業に20~30分かかります。

※十分換気を行い、火傷に注意してください。

自然冷却する

水で一気に冷却すると急激な温度差で鉄板が変形する恐れがあります。

中性洗剤で洗う

鉄板が冷めたら中性洗剤を使用し綺麗に洗う。

※スポンジが真っ黒になるので、新品は使わないほうが良いかも。

水分を乾燥させる

洗い終わった鉄板を火にかけ、水分を十分に乾燥させます。

野菜くずを炒める

鉄板に食用油を敷き、野菜くずを炒めることで鉄板の臭みを吸収します。

※野菜くずがなければ、食用油を多めにしき、油をのばしながら鉄板を熱するだけでも良いと思います。

自然冷却したあと水で洗う

タワシなどを使用し、汚れを綺麗に洗い流します。

水分を乾燥させる

再び、洗い終わった鉄板を火にかけ、水分を十分に乾燥させます。

食用油を塗布する

ペーパータオルなどで、全体に食用油を薄く塗布します。

※これをやっておかないとすぐに錆びてしまうので必ずやりましょう。

 

このシーズニングの作業は、通常の鉄板の場合にはそれほど完璧を目指さなくても良いと思います。

私の場合も大体こんなものかな、という感じでやっています。

 

シーズニングが終わった私の鉄板はこちらです。

防錆塗装を完全に落とそうとすると、かなり手間と時間がかかるので、この程度にしています。

使っていれば周りの部分の防錆塗装も次第に剥がれてきます。

なお、この防錆塗装は食品に混じって食べてしまっても、無害ですし、食品衛生上の心配もいりません。

ただ、あまり体に入れるのも気持ちが悪いのである程度は落としておいた方が良いかと思います。

 

大事なのは、きちんと乾燥させ、最後に食用油を塗布してサビから鉄板を守ることです。

 

続報

今回ソログルキャンでこちらの鉄板を使ったのですが、ちゃんとシーズニングしたこともあって使い心地最高です。

高いものではないので気を使わずガンガン使えて気に入りました。

 

 

塗装が剥がれるというクレームについて

始めの話に戻りますが

「一度使ったら塗装が剥がれた」

「塗装がボロボロになった。不良品をつかまされた」

というクレームを見かけたというところですが

 

このような鉄製のバーベキュー用鉄板は、非常に錆びやすい商品なのです。

なので、出荷時には錆を防止するために、表面に焼付け塗装を施してあります。

そうしないと錆びだらけの鉄板がお客様に届くことになりかねません。

 

防錆のために施された焼付け塗装は、食品衛生上、人が摂取しても害がないものでなければなりません。

なので、シーズニングをやらずにそのまま使用して、焼きそばの中に剥がれた塗装が混ざっても大丈夫なのですが・・・。

シーズニングをやって、防錆塗装をある程度剥がしたほうが食事も美味しく頂けると思います。

 

バーベキュー用鉄板の商品ページに、ユーザーコメントとしてクレームを掲載していた方は、このことをご存じなかったのでしょうね。

あとから知ったら少し恥ずかしい・・・そんなコメントでした。

 

メスティンもシーズニングをしておきました

今回購入したメスティンは3合炊きのもの。

小鍋代わりにも使えるように大きなものを購入しました。

材質はアルミ製で塗装無しのものです。

商品の説明に、初めにシーズニングをするように書いてありました。

塗装無しなので、シーズニングをする主な理由は汚れ落としと、臭い消しです。

 

メスティンのシーズニング

洗浄

メスティンを食器用中性洗剤でしっかり洗います。

米の研ぎ汁を煮る

メスティンに米の研ぎ汁を8分目ほど入れてから火にかけて沸騰させます。

沸騰させた状態で約20分待ちます。

このとき吹きこぼれに注意してください。

冷却

約20分沸騰させたら火を止め、米の研ぎ汁を捨ててからメスティンの熱が冷めるまで放置します。

洗浄

メスティンの熱が冷めたら、コーティングが剥がれないように優しく水洗いします。

このとき洗剤やスポンジは使いません。

乾燥

水分を拭き取り、しっかり乾燥させれば完了です。

 

※必ずやらなければならないものではありませんが、シーズニングをすることで焦げ付きにくいメスティンになります。

 

以上、今回は鉄板の塗装と、シーズニングのお話でした。

鉄板やメスティンなど、自分に合ったクッカーを使って楽しいキャンプをお楽しみください。




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